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本の感想。ジャンルは文芸・ファンタジー・SF・ミステリ。ほのぼの系が好き

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安堵した(白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 小野 不由美)

白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 小野 不由美

 

やはりあの老安で治療されていた武人は驍宗ではなかった!!

 

あらすじ

阿選を問い詰める泰麒

一向にことがはかどらず、民を救済することもままならない泰麒は、阿選の住まう六寝へ忍び込むと宣言します

抜け道を使って行けば、護衛などに気づかれずに阿選に会うことが出来るというのです

そういう抜け道は正頼に教えてもらった泰麒

護衛の耶利も項梁も付けず1人で阿選の元へ行った泰麒

だが気になる耶利は後を付けます

そこで鳩の鳴き声をする妖魔・次蟾(じせん)を見つけます。この次蟾、人の魂魄を抜くのです。この次蟾がいることで官吏たちが次々と魂を抜かれたような傀儡に成り果ててしまっていたようです。

目につくところを始末した耶利

一方泰麒は無事阿選に会っていた。驍宗を絶つことで自らが王になった、その真意を問う。そして瑞州候として動けるよう阿選に訴える。が心に留め置くと返答あるのみ。また、令尹である正頼を返して欲しいと頼むが、国帑の在り処を吐かすために必要だという。こうして阿選との面会は終わる。

 

阿選の驍宗に対する気持ち

阿選は驍宗に対してライバル心を持っていた。よく似た二人、何かと比べられ自分を驍宗の影だと思っていた。だが、驍宗は違った。阿選と張り合うつもりなどなく、好敵手だと思っていたのは自分だけだと悟ったそして羞恥心と屈辱感、自己に対する嫌悪と怒りを感じた。

驍宗が王に選ばれてから、勇すぎたという意見が出始め、驍宗が王である時代はすぐ終わるかもしれない。そうすると自分が王になる道も残されているかもしれない。

そう思った阿選の希望は琅燦によって打ち砕かれる。

同じ姓の王が続くことはない。

でも昇山しておけけば可能性はあったかもしれないと琅燦。そもそも麒麟は王の気配をたよりに王を選ぶ、だからよく似た二人が麒麟の目の前にいたらどっちを選んでたか分からないという。

そうやって自分を唆したのだ。何かを期待させるようなことを言って。

琅燦は驍宗を崇拝しているのに。何が目的なのだろうかと問うが望みなどないと言う。

ただ、王と麒麟を巡る摂理には興味があるが、誰も教えてくれないので試すしかないのだという。

 

謎の武人の正体

一方の李斎らは石林観の主座から呼び出しを受けていた。

会ってみると労安で出会った回生が出てきた。

主座・沐雨から聞かせれたのは、亡くなったのは驍宗ではないということ

それを回生が知っているということ。

回生は亡くなった武人の名前を唯一教えられており、名は基寮(きりょう)だという。

それは州師の将軍として文州に来ていた人物だと李斎は言った。

基寮は白髪赤眼ではない、ならば何故王が死んだなど嘘をついたのか。

それは自分たちの身を守るための保身だった。

それをきつく問い詰める静之だったが、李斎に諌められる。「民が保身を考えてはいけないのか」と

また、基寮を6年も看病してくれて、礼こそ言いすれ責める理由などないのではないか?と言う

仙には権限と責任があるが、民には権限もなければ責任もないのだ。それに、民が

自らを救おうとして取った行動を責めれば、我々は戴を救うという大義を自ら投げ捨てるに等しい。驍宗ならばきっとそういうと。

 

疑惑

そして石林観の情報によると、阿選が王となるのはどこか怪しいという

どこかに過ちがあるのでは、あるいは何者かの欺瞞か・・・

 

===

感想、ネタバレあり

驍宗が生きてました!!

やった!!

亡くなったのは基寮という武人だった。そして民の保身から驍宗が亡くなったのだと李斎らに言ったのだと

そうだよね、驍宗なら蒿里って呼ぶし、白雉は落ちてないし

そして無事、驍宗の姿も確認できた

月一の供物で生きながらえてたなんて、仙ってそんなに丈夫なの??

しかも騶虞を捕まえようと企むなんて

でも無事で良かった

戴の宝である腕輪をしていたのも大きいと書いてあった

陽子の剣みたいなものかしら、持ってるだけで傷が癒え安心し食わなくても大丈夫という

それにして僅かな道具で騶虞捕まえられるかな

弱ってるだろうし身体も

 

博牛って何者だったのだろうね。何故驍宗を知っていたのか、そして、驍宗の行方を知ってそうな口ぶり

怪しい

 

李斎達の推理が、驍宗に近くなってきた

函養山に居ると、証言も集まってきて

長かったなぁ

 

そして酷いのが正頼だよ(泣)

なに?その酷い拷問方法、胸が痛いよーー

阿選め!

国帑を守るためとはいえ、身を挺して

そこまでされて吐かないんだから、もう絶対吐かないよ

なんでまだ拷問するのーー

やっと正頼に会えて、こんな状態で置いていかなければならないなんて

どうかどうか正頼が無事助かりますようにと願うしかない

 

琅燦、摂理を知るためには試すしかないって言ってるけれど

限度があると思うの

自らの知的好奇心を満たすために、何でもするなんて

それで琅燦が朱氏で妖魔の扱いを知っていたから、次蟾を使って次々に官吏を傀儡にしていったなんて

知る由もない

それでか、傀儡になった後は元には戻らないのね

気付いた耶利偉い!

麒麟のそばにいればまともでいられるんだ、どういう原理だろう

 

麒麟と言えば、阿選が泰麒に誓約しろと言い、それに泰麒が応じ跪拝(きはい)した

王でなければ麒麟は頭を下げることが出来ない、それをやってのけた

以前、驍宗を間違って選んでしまったかもしれないと悩み、延王に面会した時、礼をしろと言われて出来なかった泰麒

当たり前だが、それを知らずにいた

だが今回、出来てしまった。意地か挟持か。黒麒だからか

しかしその代償はあった、頭から血が流れるという

仕方ない、阿選は王ではないから天啓ではないから

なんだかもう泰麒、すごいよ

 

4巻最終巻へ続く