レディ・ヴィクトリア アンカー・ウォークの魔女たち 篠田 真由美
未亡人のマダム・シーモアのもとに持ち込まれる困った話が華麗に解かれていく
舞台は19世紀ロンドン、使用人たちと暮らす未亡人マダム・シーモアの噂を聞きつけて
今日も困りごとを解決して欲しいお客がやって来る。
あらすじ
第二章 消えたダイアモンド
一人目はアルヴァストン伯爵ハンフリー・クランストンの夫人、レディ・アルヴァストンが主人の命によりやってきた侍女(レディズメイド)・パメラ
彼女が話す前にもうマダムは話のおおまかな内容は知っていた。というのも紹介状を送ってあったからだ。
アルヴァストン伯爵のタウンハウスで開かれた晩餐会で、お客のコングリーブ子爵令嬢ミス・アレクサンドリーナが身につけていた宝飾品、首飾りと耳飾りのうち、耳飾りの片方がこつ然と消えてしまった。その行方を探しにやってきた。
そればかりでなく、宝飾品の詳細な来歴やどんな宝石を使っていたのかまで言い当てるマダムを前に、パメラは噂通りの魔女かもしれないと思う。
第4章 見えないファントム・レディ
二人目は、誰も住んでいないはずの廃墟でみた、女性に恋をした詩人ルイ・オーギュスト・フロマン。
その人の正体を知りたいという。
ロンドンで翻訳された詩集を発表するため滞在してたフロマン。友人の画家ジュリアン・スコットがマダム宛の紹介状を書いてくれたという。だが、マダムはそのスコットも知らないという。だがフロマンの詩集なら持っている。とどこの誰だか知らない人の相談には乗れそうもないという雰囲気を察知した、フロマンが自らの詩集を暗唱してみせます。といい出した。そこまでせずともマダムは想像した通りの人物だから信用するという。
そして実際に体験した出来事をフロマンから話して欲しいと聞かせる。
酒を飲んでいたが強いので酔わない、だが煙管を勧められて飲んだ。それは阿片ではなかったのか?との問いには違うと全然別物だったと答える。肝心の幽霊に出会ったところでは、月明かりに照らされて、なんとも幸福感を味わっているとカメオのような白い横顔が顔だけ浮かんでいるのが見えたのだという。
その人は転びそうになった一瞬目を離した隙きに消えてしまった。はたしてその女性の正体とは・・・
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感想
どっちが探偵役かなー。マダム・シーモア?それともメイドのシレーヌ? 両方とも謎解きをしてるからどっちが探偵かわからん。両方という手もありそうだけど。
普通どっちがかワトソン役だから。
シレーヌはなんだか凄そうな過去を持ってそう、執事のミスタ・ディーンも
シリーズ物だそうだから、次巻以降で掘り下げる感じかなー
個人的に好きなキャラはミス・アミーリアかな
活発でお嬢様っぽくなくて、乗馬が好きで
あとはミス・アリス
料理好きでこっちもお嬢様っぽさがない
詮索好きで冒険好き
ヴィクトリア時代のメイドをテーマに扱っている、ミステリ小説
タイガ文庫ともあるから若者向けかな?
表紙のマダム・シーモア、たしかに見た目は10代に見える
これで40代というからおそろしい
対するシレーヌは想像通りかな、凛々しい毅然とした態度
イメージ通りの絵だわ