広く浅く

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本の感想。ジャンルは文芸・ファンタジー・SF・ミステリ。ほのぼの系が好き

料理の初心者が贈る料理小説(ひぐまのキッチン 石井睦美)

ひぐまのキッチン (中公文庫)

ひぐまのキッチン 石井睦美

 

料理の初心者が贈る料理小説

 

あらすじ

大学で応用化学を専攻し卒業したが、ことごとく就職に失敗し今はアルバイトをしている樋口まりあ。

祖母の百合からの紹介で商社コメヘンの面接を受けてみないかと誘われる。

面接に行ったまりあを出迎えたのは、秘書の吉沢だった。

まさかただの面接に受けに来た者を出迎えるだなんてと驚いていた。

面接をしたのは社長の米田正直。

なぜコメヘンという名前をつけたか問われるまりあ。

米田のヒントもあり、米偏の粉類を扱っていることに気づく。

そうして打ち解けた二人。米田がまりあを面接しようと思った理由があげられた。

ちょうど人を探していたときに、百合と会う機会があってこちらから頼んだのだ。っと

こうしてまりあはコメヘンで働くことになる。

 

だが、採用されたのは秘書の後任だった。

秘書仕事なら吉沢に教えてもらってなんとか覚えたが

なんと、コメヘンではカウンターキッチンが自社にあり、お客様に食事をもてなす機会があることがある

と知ったまりあ

キャベツもまともに切ったことがないまりあ、さあどうなる!?


感想

料理の初心者が主人公の料理小説って珍しいなぁ

でもなんとかかんとか形になって、まりあが作った料理を美味しいと褒められ

あまつさえ、その料理の思い出で人間関係が円滑になった。なんて

まりあには元々料理のセンスがあったんだね。

料理が下手だと、もう壊滅的というか、手の打ちようがないからさ

 

それにしても元秘書の吉沢ゆかりさんの、電話がかかってるタイミングが良すぎて

透視でもしてるんじゃないかってくらいの絶妙さ

嘘っぽいっと言ったらなんだけど、出来すぎ感があった

 

早いうちから残業なしのフレックス制度を取り入れて

送別会やら歓迎会を、自社のカウンターキッチンでお好み焼きを作ってもてなす

ってホワイト企業だけど、小さな会社だから、社長の目の行き届きようがあったんじゃないのかな

風通しが良さそう

 

続編も出てるようなので読むかも

サクッとさらっとと読めた、良くも悪くも毒にも薬にもならない感じ

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