広く浅く

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本の感想。ジャンルは文芸・ファンタジー・SF・ミステリ。ほのぼの系が好き

はかない恋、夕顔(源氏物語 夕顔 04 與謝野晶子訳)

 

源氏物語 夕顔 紫式部

 

源氏物語 04 夕顔

 

あらすじ

従者惟光の母親でもあり乳母でもある人の見舞いに行った所

夕顔という白い花を見かける

気に入った源氏が随身に取りに行かせた所

その家の子どもが、そのままだと不格好だと言って、白い扇にのせて渡してくれた

見舞いの後、扇をよく見てみると、きれいな字で和歌が書いてあった

源氏の君とお見受けしますが・・・

興味を覚えた源氏が、隣に住む人について訪ねるが

惟光もわからず、隣の番人に聞くと細君と女房勤めをしている姉妹がいるとのこと

ではその女房がよこした和歌であろうと、解釈し

自分を源氏と知って和歌を渡したことに対して、何か言わねばならぬと

返歌を送った

だが、返歌を持たせた随身は歌を貰ってこようとせず帰ってきた

 

惟光が、看病の際に隣の家に手紙など送って

隣の人物が誰か知ろうとするが分からずじまいであった

 

互いにはっきりと身分がわからないまま

惟光によって源氏は夕顔の家に通うこととなる

 

源氏は夕顔について、どれほどの価値があるのか自身に問いかける

驚くほど柔らかでおおような性格で若いが、無垢ではなく身分が高そうでもない

何故こんなに惹かれるのかも分からないが、日を空けている夜など耐えられないので

二条の邸に迎え入れようと思った

そのことを夕顔に伝えると

普通に扱われていないから不安だ、と言う

どっちが化かしているかわからない、騙されればいいじゃない、と源氏

そこで以前から思っていたことが頭をよぎる

雨夜の品定めで言っていた、頭中将のいい人は夕顔ではないだろうか

しかし、そのことを話さないのは何か訳のあることだろうと思って黙っていた

 

その後、人目を忍んで外出する二人だが・・・

 

感想

儚いねぇ

 

夕顔はおそらく源氏だろうと思って接しているし

源氏はおそらく頭中将の想い人だった人だろうと思っているので

全く素性が知れない人、というわけでもない

あらかた寸法がついている間柄とも言える

 

なんでこの人にこんなに惹かれるのか分からない、と言う源氏

でも恋ってそんなものじゃないのかな

理屈じゃないと思うのね

 

それにしても

枕元にいくら美人とは言え、立たれると怖い

そして謎の夕顔の死

その美人に呪われたんじゃと思うくらいのタイミング

持病があった訳じゃないし

源氏が遊びすぎて知らぬところで恨みをかったのかもしれない

それか一方的な逆恨みか

女は怖いのぅ

 

 

 

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