広く浅く

本の感想。ジャンルは文芸・ファンタジー・SF・ミステリ。ほのぼの系が好き

ロングランヒット・映画『ボヘミアン・ラプソディ』観てきた

11月に公開、現在もロングランヒット上映中の映画

ボヘミアン・ラプソディを観てきました

f:id:haru_456:20190320175432p:plain

アカデミー賞最多4冠!獲得だそうです

www.foxmovies-jp.com

 

感想は・・・良かった

特に、父親との抱擁シーンが目頭を熱くさせました

チャリティのライブイベントに出場するためか、それを報告しに

実家へと訪れたフレディ

父親の教育方針で「善き思い 善き言葉 善き行い」と常々言い聞かせられて育てられたが、反抗したり今までその通りにしたことがなかった(と思ってた。けど実際は父親もフレディの活躍を気にかけていた)所での

チャリティーライブへの参加

もう帰るというフレディと、別れの抱擁をする場面でウルウル

 

私はQueenのファンではありません

唯一知っていると言えるのは、Queenの現在のボーカル・アダムランバートが好きと言える所だけ。

Queenの曲はあまり知らない

それでも、随所で歌われる歌はどこかで耳にしたことのある曲ばかり

ミュージカル映画ではなく、フレディ・マーキュリーのバンド結成から死に至るまでのドキュメンタリーを見せられているようなそんな映画でした

その中に、音楽がある

 

観客と一緒に楽しめる曲をと作られた「We Will Rock You

最愛の女性メアリーに向けられた「Love of my life」

映画タイトルにもなってそれまでになかった6分と長い曲

Bohemian Rhapsody

 

映画を観終わったあと、Queenの曲がもう一度聴いてみたくなりました

 

映画で知った事実や、フレディの考え方にも頷けることがありました

フレディ・マーキュリーは芸名だったり(姓名ともに自分で変えてしまった)

ゲイであったり。これはフレディ自身も相当悩んでました

最愛の女性メアリーがいながらにして、男性も好きであるという自覚の芽生え

悩んでいたフレディに気づいていたメアリー

打ち明けたあとも、生涯仲良くして、ソロ活動からグループへ戻るきっかけ(叱咤)をしたのもメアリーでした

ボヘミアン・ラプソディの歌詞にある意味が分からないと言われた単語にも

フレディは「詞は観客のものだよ、一旦離れたら観客の世界観で聴いていいんだ」みたいなことを言っていたことが印象的でした

 

これは全劇場共通なのかはわかりませんが

私が鑑賞した劇場では、開演前から「ボヘミアン・ラプソディ」のタイトルがスクリーンに映し出され

劇場内にはQueenの名曲が流れ雰囲気たっぷりでした

また、エンディングロールにもQueenの曲が使用され

エイズでなくなったフレディの遺言で、ボヘミアン・ラプソディの売上がエイズ基金「テレンス・ヒギンズ・トラスト」へ寄付されていたことを知りました

45歳の若さで亡くなったフレディの人生の一部が

ぎゅっと凝縮された2時間でした

男性が2年間女性になる制度の話(徴産制 田中兆子)

徴産制 田中兆子

徴産制

 

2092年、18歳以上31歳未満の男子に施行された

2年間女になる義務が課せられる制度、「徴産制」

妊娠出産は義務ではなく、自由

生まれた子も国が引き取ってもらえる

徴産制に参加すると国から一時金も出る

反対派のデモもある中、5人の徴産制へ参加した男たちの話が短編で語られる

 

それぞれ立場も違う男たちを主人公として、それぞれの絡みはない

 

そもそも「徴産制(ちょうさんせい)」が施行されたのは

スミダインフルエンザという女性に蔓延したインフルエンザである

特に若い女性での死亡率が高く

一気にその年代の8割の命が奪われてしまったことにある

その後、女性が独り歩きするにはボディーガードが要るほどの

犯罪にまきこまれたりする確率が高くなった世の中になり

通りを歩く女性の姿がめっきり減ってしまった

その一方で、性転換が複雑な手術を行わなくても、可逆的に性別を変えることが出来るようになる技術が開発され 

政府が考え出したのが、徴産制であった

 

農業・政府・犯罪・夫婦・性癖

様々な立場の男性から綴られる徴産制の実態

この先、どんな事が起こるかは誰にも想像出来ないが

もし、こういうことが起こった時どうなるだろう

というのがわかるのが小説のいいところであろう

とある会社のお仕事短編集(とにかくうちに帰ります 津村記久子)

とにかくうちに帰ります 津村記久子

とにかくうちに帰ります

 

表題の作品を含む、とある会社のお仕事短編集

『職場の作法』で職場の人々、田上さんと浄之内さんの人となりや仕事の進め方について語られる。それぞれブラックボックス、ハラスメント、ネグレクト。

ブラックボックス」では、田上さんにお願いするとその人の仕事の頼み方や人柄で期限時間までに間に合わせるか、そうでないかを決めて、書類を箱の中にしまう。

という田上さんの仕事ぶりを主人公の視点から描かれる

続いて、「ハラスメント、ネグレクト」では、浄之内さんの家が実はいいところのお嬢さんだと、営業部長から聞かされた主人公。その営業部長は今度は浄之内さんの親戚が議員をしているとことあるごとに浄之内さんの周りをうろつき、浄之内さんが傍から見ていたらストレスを感じているように見え、主人公が営業部長から浄之内さんをさりげなく守ろうとしたりするも・・・の話

 

他3編を、この前述した登場人物たちの仕事場の話が出てくる

で、表題作の最終章は全く別の登場人物で、仕事場も別

豪雨の中、電車が止まり、歩いて帰ろうとしている中、近場の橋で事故が起こり通行不可になる。迂回路として示された通路を行く2パターンの人々

『とにかくうちに帰ります』とのある通り、必死で雨で衣服も濡れ体力も奪われ、ぐちゃぐちゃな中とにかく必死に、疲れた身体で帰ろうとする人々の様子が描かれていた

なぜ、登場人物を別にしたのかはわからないが

一緒のほうが良かったかなぁと思う

その登場人物たちの、『とにかくうちに帰ります』が読みたかったからかもしれない

 

とにかくうちに帰ります

とにかくうちに帰ります

 

 

源氏物語 葵 林望謹訳

 源氏物語 葵 林望謹訳

 

謹訳 源氏物語 ニ

謹訳 源氏物語 ニ

 

あらすじ

桐壺帝がかつての東宮の朱雀帝に位を譲られ、源氏は22歳、近衛の大将に昇進している頃

宮中の実権が朱雀帝の母・弘徽殿大后(こきでんのたいこう)とその父右大臣の手に握られており、何かと右大臣家の独占するところとなった世の中が源氏には面白くない。それに大将という重々しい身分になったこともあるから、軽々しい忍び歩きも慎まないといけない。

桐壺帝が朱雀帝に位を譲った後、は藤壺の后を年がら年中普通の夫婦のように側に置いて離さないので、弘徽殿大后は面白くない。弘徽殿大后は息子の新帝と共に宮中にいるので、何かと桐壺院に対抗する人がいなくなり藤壺の心中は穏やかである。

六条の御息所(みやすどころ)が生んだ今は亡き元皇太子の姫が、伊勢の斎宮に決まった。御息所は、源氏の愛もこのままでは一向に当てにならないし、幼い姫も心配だから伊勢について行こうかしら。と思うようになっていた。

元皇太子は桐壺院の弟だったのだが、源氏がつれなく御息所を扱うことを、桐壺院から咎められてしまう。

女のためには、恥をかかせるようなことなく、どちらの女も穏やかにもて扱って、無用の恨みを負うことのないようにしなくてはならぬぞ。と諭される。

源氏は藤壺に対する恋慕沙汰の身の程知らずを院が万が一にもお聞きになったらと想像すると、恐ろしかった。

一方、葵上(源氏の正妻)は源氏の子を身ごもっていて、つわりのために傍から見ていても気の毒なくらい苦しんで、心細げに思ってすごしていた。

この葵上を見て源氏は、いとしいなぁと思うのであった。

左大臣家では葵上の懐妊について、誰もが嬉しく思ったものの、不安もあり安産祈願や物忌みをさせたりなどしていた。源氏は、そのころ葵上のことにかかりきりになって、御息所のところへは決してぞんざいにしようと思ってなかったが、ぱったりと足が向かなくなってしまった。

 

感想

 桐壺院に忠告されていたのにもかかわらず、というか

力及ばず、恨みが本人の思惑とは別のところで育ってしまい

御息所の思い・恨みで、葵上が、子を産み落とした後亡くなってしまう

誰かを彷彿とさせる、夕顔とか

その時代、呪われるとか

物忌みは、災いを避けるためにするけど

そういう、目に見えないものを信仰する習慣が根強かったのだなぁと思う

 

葵上の亡くなった後、それほど悲しまないかと思ってた源氏

なんせ、あんまり葵上を相手にしてなくて、遊び歩いていたから

だから、泣き暮らし、ちょっと痩せたり

生前の葵上をよく知っていた人たち集めて思い出話とか

源氏、こんな葵上のこと源氏なりに思っていたのかなぁと

思った

 

御息所も気の毒ではある、源氏への思いを断ち切れなくて

伊勢に行けなかった思いもわかるけど

手紙だけじゃなぁ・・・

 

とうとうきました

紫の君が、晴れて正式な夫婦になった!

これにて紫の君から紫上に呼び名も変わったのである

葵上が亡くなって傷心しきってた、源氏

夫婦になった時、紫の君にちょっとだけ嫌われてしまうシーンで、葵上のことがなければ、もっとやれーって思ってたけど

それも可哀想な気がしてきた。

はっ 源氏の魅力にはまりそう

いや、紫式部の術中にはまってしまったかも?(笑)

 

 

hiroku-asaku.hatenablog.com

 

源氏物語 花宴 林望謹訳

源氏物語二 花宴(はなのえん) 林望謹訳

謹訳 源氏物語 ニ

謹訳 源氏物語 ニ

 

 

あらすじ

2月の20日過ぎのこと、宮中紫宸殿ししいでんの南側にある左近の桜の花を愛でる宴が催された

そこには、藤壺の宮も源氏もいた

宴の最中、藤壺はどうしても源氏が気になってしまうが、あまりよろしくないことだと心憂いでいた

そんな心中を知ってか知らずか、源氏は宴が終わった後もそのまま帰ろうとせず

美しい月夜のもと、なにもせずこの場を立ち去り難くなってしまった

もしかしたらという気持ちで、藤壺の宮の居るであろう場所をこっそり伺ってみた

が、しっかりと戸締まりをしてあって誰も居ない

そうして西側辺りをふらついていると、3番目の戸口がふと開いた

開いたことをいいことに、誰もこちらへやってこないので、そのまま奥の方へと進んでいった

「こんなときに、男女は間違いをしでかすものだが・・・」と一人思いながら、女房たちのいる場所を覗いてみた

皆寝静まっていたが一人、若く麗しい声が聞こえてきた

どうやら、そうとうの身分の姫らしいが・・・

 

感想

源氏・・・おまえ・・・

言葉が出ませんね

藤壺の宮、が居ればいいと思ってこっそり忍び込んだ先で

朧月夜の君と勝手に名付けた、姫を口説くのだった

もう、節操なさすぎですね

これがあと56まであり、今8番目ですので48回ありますね

その当時は、恋愛がオシャレだったとうた恋いにもありましたが

確かに、身分も高いし、美しく、何をやらせても天下一品

そんな男性に口説かれて、ひとときのランデブーを過ごすことに

ときめきを覚えた、かもしれません

が、限度がありそうです

ですが、数々の女性を相手にするだけあって、源氏の和歌のセンスや

口説くセリフは現代にも通じるものがあるかもしれませんね 

 

さて、藤壺に会えないからってナンパした朧月夜の君

なかなか、名前を教えてもらえず、朝が来て

扇を交換し一旦別れますが

再び、会う再会シーンが見ものです

とっぷりと日が暮れた頃

右大臣の屋敷に桜を見に誘われた源氏が

この屋敷に朧月夜の君が居るだろうが、居場所がわからず

会いたいがため、かまをかけることにした

それも和歌で、扇を交換したことをわかるようにして

それに反応した、否、反応しなかった人の気配をたどって手を取るのである

 

やるな・・こやつ・・

女側からすれば、ドキッとするシーンでもあります

こんな風に自分に会いに来られたら、源氏ならなおさら好きになってしまうでしょう

 

これまでの記事

hiroku-asaku.hatenablog.com

 

今週のお題「雪」がタイトルに入る小説

今週のお題「雪」

 

雪国で育っていないので

雪にまつわるエピソードと言えば

中学校のスキー合宿で行った先で、帰ってきたら

どうやら、死体が雪の下から発見されたとか。嘘か真かわからんヤツ

コナンくんもビックリのネタしかないので

 

雪がタイトルに入っている小説を、読んだ中から上げていきます

 

鷺と雪 北村薫

 ミステリー小説ですが、日常の謎を扱っている

短編集になります

時代は昭和、お嬢様とお抱えの何でも出来るベッキーさんが主人公で

ベッキーさんシリーズの最終作となってます

鷺と雪

鷺と雪

 

 

乙女虫 奥羽草紙 ―雪の章― 澤見彰

 時代小説で、鷹と仔犬(もふもふ)を連れた浪人と男装の少女の話

シリーズ1作目

乙女虫  奥羽草紙 ―雪の章―

乙女虫 奥羽草紙 ―雪の章―

 

 

八朔の雪 みをつくし料理帖 高田郁

こちらも時代小説シリーズ1作目

大坂から江戸へ出てきて、料理屋で働くことになった料理人・澪の話

 

八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)

八朔の雪―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-1 時代小説文庫)

 

 

 

白雪堂 瀧羽麻子

化粧品会社「白雪堂」に入社した幸子の奮闘話

白雪堂

白雪堂

 

 

あんまり冬っぽくない作品もありますが

まぁそこはご愛嬌

何かの参考になれば幸いです

【青空文庫】源氏物語 紅葉賀 07 與謝野晶子訳

 

源氏物語 紅葉賀 07 紫式部 與謝野晶子訳

 

あらすじ

朱雀すざく院(天皇)のお出ましが10月の10数日と言うことになっていた。

その日の歌舞の演奏はよりすぐってとりおこなわれる予定とあり

後宮の人々は見れないことを残念がっていた。みかど藤壺ふじつぼ女御にょうごに見せられないことに遺憾を感じていて、当日と同じことをする予行を御前でさせることにした。

源氏の中将は左大臣家の頭中将とうのちゅうじょう青海波せいがいはを舞った。人より優れていた頭中将も源氏のそばに居たら、桜の隣りにあるただの木にしか見えなかった。

夕方前舞われた青海波は、顔の動作や足の踏み方なども他の青海波と違い

極楽の迦陵頻伽かりょうびんがの声と聞かれた。

それを見ていた、藤壺の宮は自分にやましい気持ちがなければ美しく見える舞であったろうにと夢を見ているようだった。

源氏はあなたに向けて踊ったつもりですが、私の気持ちはご存知でしたか?と歌を送る

藤壺の宮はそれに対して一観衆の立場で返事をしたが

返事を貰ったことや、青海波の起源を知っていたことに対して、より一層藤壺の宮により一層思いを募らせていたのであった。

 

感想

生まれてしまいましたね、藤壺の宮の息子が

源氏によく似ていたのにもかかわらず、幼子とはみなこういうものかね

とおおらかに語る帝の余裕っぷり

気づかないんだ~ 源氏の子なのに

ひとまずバレずにすんで良かった

 

若紫はちゃくちゃくと美しく成長して

なんて若くて美しい人を私は夫にしたのかしら

っと自覚してきて

それがあながち間違いじゃないから、如何ともし難い

 

そんな若紫の成長も間近で見て

離れがたいと、一日でも見れなかったら苦しいとか

言っておいて

の、熟女との火遊び

キタコレ、しかも頭中将までもが参戦する有様

オイオイ・・

訳注で19歳の秋までと書いてあったけど

若かりし男子たちの火遊びが・・・過ぎますね

 

 

源氏物語 07 紅葉賀