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広く浅く

色んな事をつらつらと 本の感想をネタバレ含めて書いてます

空に牡丹 大島真寿美

読書 大島真寿美

花火に魅入られた男の一生

夏なので読んでみた

 

あらすじ

一族に代々語り継がれる人物がいる

何か偉業を成し遂げたというわけでもないのに

静助さんの話だけ伝わっている

 

時は明治の話

静助さんは丹賀宇多村の名主・可津倉家庄左衛門の息子

後妻粂との間に生まれた子であった

先妻よしと庄左衛門には欣一という一回り年の離れた兄がいた

 

丹賀宇多村には今まで寺子屋がありそこに静助は通っていたが

”ご一新”のため学校ができ静助も行くことになった

だが、性に合わないことと、寺子屋の向陽先生を慕っていたことで

寺子屋に通い続けることとなる

 

ある時、幼なじみの了吉からある蔵の存在を知らされる

そこには鉄砲が隠されているらしいと

興味津々の二人は、いつの間にか仲良くなっていた寺子屋の仲間、

琴音の仲介により蔵の住民と出会うことに

それにより、静助の運命が決まることになるのだが・・・

 

感想

花火に魅入られた静助だけど、めぐり合わせもあったんじゃないかな

たまたま、花火師の杢さんが村にやってきて住み着いたことや

花火の材料を金に糸目をつけずに揃えられた環境

次男坊という跡目を継がずにいられるという気楽さ

様々な要因が静助を花火フリークにさせた

まぁそれにしても 花火以外に興味がなさ過ぎるところが

男女のあれこれに全く気付かないとことか

跡目を継ぐ才能はそこそこあるのに儲けようとする精神が薄いところとか

それがかえって、語り継がれるような人物となった所以かもしれない

可津倉家が立ちゆかなくなっても、奉納花火を続けられたのは

ひとえに村人たちの思いやりの心であり、静助の人柄が村人たちに愛されていたからだと思うのである

そんな静助の一生を綴った物語が「空に牡丹」

一年中花火の音が鳴り止まない村でのお話でした

 

空に牡丹

空に牡丹