広く浅く

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本の感想。ジャンルは文芸・ファンタジー・SF・ミステリ。ほのぼの系が好き

幸せってなんだろう(トリニティ 窪美澄)

トリニティ

あらすじ

出版業界で働く3人の女性の話

鈴子:OLとして潮汐出版で働く

妙子:潮汐出版の雑誌・潮汐ライズの専属イラストレーター早川朔

登紀子:フリーライタだが潮汐ライズに携わる。ヘビースモーカー

 

学生運動がさかんな頃に彼女たちは働いていた

 

鈴子の孫、奈帆がやっと採用された会社はいわゆるブラック企業で、軽いうつになってしまった奈帆は仕事を辞めざるを得なかった

奈帆は出版業界で働きたかったので、その会社で働き続けていたかったと嘆いた

 

その頃、鈴子の暮らす家に、一本の電話がかかってくる

イラストレーター早川朔が亡くなったので知らせたという

親しかった登紀子にも連絡をいれて、鈴子は奈帆と共に早川朔の葬儀へと向かった

そこで登紀子と再会。奈帆がフリーライターになるにはどうしたらいいかと、登紀子に尋ね、知りたければうちへいらっしゃいと招かれる

 

1週間後向かった登紀子の家、ゴミ屋敷と化した中で待ち受けていた、登紀子が語った早川朔の半生と自らの生い立ち、仕事の話を奈帆にして聞かせるのだった

 

感想

なんだろうなぁ

彼女たちは幸せだったのだろうか

確かにキラッと輝く瞬間は3人共にあって、充実した日々を送るのだけど

その後が苦しいというか、読んでいて辛いものがあった

人生って幸せってそう長く続くものじゃないって、名言だのなんだので聞かされて

自分自身も順風満帆じゃない人生送ってきたけど

なんとなく、物語の中の主人公たちには幸せな日々を送っていて欲しい

気持ちがあった

 

紆余曲折あって、登紀子も旦那から君が妻で良かった的な事言われてるし

なんだかんだで別れなかったし

人生ってこんなもんだよなってのが実感できる
綺麗事だけでめでたしめでたしだけでは終われないよな、という印象

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