赤毛のアン 赤毛のアン・シリーズ 1 ルーシー・モード・モンゴメリ
空想好きの明るい赤毛の少女の物語
あらすじ
アヴォンリーのグリン・ゲイブルズ《緑の切妻》に住む、マシューとマリラ兄妹は孤児院から男の子をひとりもらおうとしていた。
ある6月のはじめの午後の頃、レイチェル・リンド夫人は見慣れないものを見た。
というのもマシューが外出着を着て馬車でどこかへ向かっていた。さしあたってマシューが外出する用に心当たりが無かった夫人はマニラにどういうことか聞きに行こうとした。
マニラにどこか具合でも悪いのかと、マシューが遠出した理由を聞くと今夜の汽車で孤児院からひとり男の子が来るとマニラは言った。
おどろいた夫人は、何があったもんじゃないと危険だと言うが、マシューが珍しく乗り気なのだと、更に言うとカナダから貰えばあまり気風も違ってないだろうと言った。
マシューが向かえに駅につくと、男の子はおらず代わりに女の子がひとり待っていた。
事情を聞こうとすると、女の子・アン・シャーリーは期待に胸膨らませた言動をしてマシューを困らせた。
その場で行き違いがあったと伝えるにはあまりにも不憫だったので、マシューはアンを家まで送ることにした。
道中アンは孤児院でいかにひもじい思いをしたか、また道に見えるもの全てに興味を持ち想像を働かせて表現し、またいかにアヴォンリーへ来て喜ばしいか始終語って聞かせた。
そのせいかマシューはアンを気に入ったのだった。
家へ着くと、待ちかねたマニラがアンを見て男の子じゃないことを言い、それに気付いたアンがショックを受けて泣いてしまった。
ひとまずアンは寝かしつけて、翌朝、スペンサーの奥さんに言ってこれがどういうことか聞いてくることになった。
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感想
子供の頃映画で見た赤毛のアン。その時の映像が場面場面で思い出してきた。
ギルバートを石版でぶっ叩いたり、ダイアナを酔っ払わせたり、ミニーメイの看病をしたり、客用寝室に飛び込んでジョセフィン叔母さんにしかられたり、ギルバートが学校の教師を譲って他の学校に行ってそれでアンと仲直りしたこと
結構覚えてた
でもふと思うのが、確かアンの年齢が16歳のとき、それで学校の先生になるの??ってこと
若すぎやしないかい? 教えるのが何歳かわからないけど、多分10歳くらいまでの子供?
リンゴの木の並木道を、『歓喜の白路』、池を『輝く湖水』と名付けたり
発想力と想像力の塊
一言話しだすと1ページはゆうに話し出して、どこで息継ぎするのか?とか切りがないとか、マニラに小言を言われてもしかたない
お得意の想像にふけって、粉を入れるのを忘れたり、窯にいれっぱなしにしたりと失敗ばかりしてる
けど、成長するに連れ、あまり仰々しい想像や言い方をしなくなって落ち着いてきて、ちょっぴり寂しくもある
勉強は幾何以外はよくできて、ギルバートといつも一位を争う才女っぷりを発揮してた
マニラがアンを愛おしく感じているのに、つれなく厳しくしたりするのって素直じゃないなぁと思う
マシューはいつもアンを優しく見守って、パフスリーブの流行の服を着ていないことに気づくなんて、男性ながら凄いと思う。愛に満ちてる
ふたりともアンを心から愛してる様子が伺える
ダイアナとアンは初めて会ったときに、腹心の友になれるかと聞かれて、誓ったダイアナ
初めて会ったのにも関わらずだよ
その後も仲良く二人は過ごして、アンの想像癖にもダイアナは変な言いがかりもせずにむしろ楽しんでるような素振りを見せて、ダイアナっていい子
ギルバートはなんていうかイケメン?
性格も良さそう。ただ、女の子をからかっていたずらするのはよくない。
だからアンにも嫌われるわけで。嫌われた後も仲良くしようかなーと言う素振りというか空気があったけれど
アンには全くその気はなくて
11歳で初めて会ってから、その場で絶交みたいになって、16歳で学校譲ってもらうまでアンはギルバートをきらってた。正確に言うなら、エレーンの芝居をした際にギルバートに助けてもらった時が邂逅の時だけど。
でもそれまで口も聞いてないし、なのにギルバートはクリスマスの音楽会でアンがつけてたバラが落ちた時拾って胸のポケットにしまったとダイアナが言っていた。
胸にしまったですってよ奥さん!!
つまりだ、なにかしら出会った当初からアンに対して感情を持っていたというわけにはなりませんか??
長いよ?好きとまではいかなくても気にはなってて、次第に感情が募り、あぁいつ
二人は結ばれるのかなぁ
って気持ち
マシューが亡くなって、マニラと二人っきりになったアン
やっと生まれてはじめて愛されていたのに、そのひとりが亡くなるという
ふたりとも高齢だったから仕方ないけれど、残るマニラもこのまま目を使いすぎると見えなくなるってわかったし
どうか少しでも長くマニラと過ごせる日々がアンにあるといいな