広く浅く

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本の感想。ジャンルは文芸・ファンタジー・SF・ミステリ。ほのぼの系が好き

心温まる感動話(いつかの岸辺に跳ねていく 加納 朋子)

いつかの岸辺に跳ねていく

いつかの岸辺に跳ねていく 加納 朋子

 

心温まる感動話

 

あらすじ

幼馴染の護と徹子二人の物語

話は護のパートフラットと徹子のパートレリーフからなる

 

フラットでは幼馴染の徹子について護が語る

いわく、基本的には真面目で優しいお人好しが、時折妙な行動をする。突拍子もないことを

それは全く見知らぬおばあさんに抱きついてみたり、仲良くないクラスでも可愛い女の子に突然握手を求めたり

そんな徹子を護は陰日向になりながら見守っていた

 

小学生の時交通事故で足を骨折し入院していた護

一泊入院で寝ていた夜中、ふと誰かの気配に気付くとそこには徹子が居た

ただ居ただけでなく、泣いていた静かに

そしてごめんなさいと言ったのだった

 

高校受験の日、道端で突然おばあさんに抱きつかれ身動きが取れなくなってしまった護

そこへ偶然徹子が現れる

これ幸いと徹子におばあさんを任せその場を去るが

なんとその日徹子も受験日だったのだ

遅れた徹子は希望する高校に入れず、滑り止めの公立高校へと進学した

 

徹子の妙な行動の訳とは・・・

 

===

感想・ネタバレ

徹子の妙な行動の訳とは、徹子が持っている能力に関係していた

それは未来を見る能力

そのため、人を助けるため妙な行動を取っていた

それで、唯一の親友メグミの自死からメグミを救うため、元凶となる婚約者のカタリから守ろうとするが・・・

 

カタリめ

極悪非道な男

何人も自殺に追い込んで、それを悪いとも思わずむしろ楽しんでた

それは自身の出生に関係していたからかもしれない

でもなー人をおもちゃのように虫でも殺すみたいにいたぶって

でも外面は凄くいい

徹子の能力にも気付いて、というか徹子が気付かせたんだけど

カサンドラと呼ぶ

ギリシャ神話の凶事の預言者の名前だ

 

でもそんなカタリも最後に根津君に論破されてスカッとした

根津君よくやった、探偵として優秀だよ

恋ってすごいね

一歩間違えればストーカーだけど根津君は職業にしちゃったから

まさかここで根津君が活躍するとは思ってなかった

 

そう、徹子のパートで親友が婚約者によって自死に追い込まれるという未来を見てしまった

徹子の涙ぐましい努力

ひとりでよく頑張ったね

カタリと結婚するって言った時は、嘘でしょ??護は??って思ったけど

結婚式のギリギリのところで、護がカタリを阻んでくれて

しかも徹子の能力に気付いてたってこりゃ

加納さんに騙されたww

だって護のパートじゃまったく気付いた素振り見せなかったんだもの

ただの変な子として客観的に描かれてて

 

無事ハッピーエンドで良かった

そしてあの神様は護だったんだね

ずっと護に守られてたんだね

なんていい話なんだ

泣ける

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