グリーングリーン あさの あつこ
あらすじ
農業高校の先生の話
恋人に振られて、行きつけのマスターに兎鍋村の棚田で作ったおにぎりをごちそうしてもらい
その美味しさに感動した、翠川真緑。
実際に兎鍋村まで旅をして、そこの喜多川農林高校の教師になることを決めた真緑
母親からはそんな田舎のところに就職なんて、と言われたが真緑の決意は変わらなかった
兎鍋村に一軒家を借り住みながら、喜多川高校に赴任が決まった
一年二組の担任に配属され、その名前から「グリーン・グリーン」とあだ名された
はじめての担任、はじめての授業、おぼつかないながらも必死にこなしていく、グリーン・グリーン
感想
のどかだ
取り立てて大きな事件があるわけでもないけれど、恋人に振られたり
ある事情からこっそりバイトしていた男子生徒がいたり
家庭の事情に振り回されて、恋人との今後に悩む女子生徒がいたり
女性とみなすとみんな口説いてしまう、園芸家の男性教師がいたり
豚と何故か意思疎通出来てしまう主人公グリーン・グリーンがいたり
小さな出来事がポツポツと起きて、思わず退屈しそうだけど一切そういったことはなかった
恋人に振られ、お米の美味しさに救われた真緑
そこまで美味しいなら食べてみたくなる棚田米
次第に元カレを思い出すことも無くなっていく
それは日々に追われていたから、と一言で言ってしまえばあっけない
生徒たちとのやり取りがあって、喜多川高校に馴染んできて
授業もはじめは、いびきを掻いて眠る生徒もいたけれど、他の先生の授業を参考にして、笑いを取り入れるようになたら上手くいったことだったり
そういったことが、失恋を乗り越えさせる機動力になっていったのだと思う
そうして立ち直りかけたところで
元カレの登場と、新たな恋の芽生え
何をしにきたのやら、はるばる喜多川高校までやってきた元カレ
真緑の下した決断とは
次作も出版されているようなので楽しみです