トロイメライ 村山 早紀 絵:げみ
『春の旅人』に続き村山早紀さんとげみさんのコンビシリーズ第二弾
1ページ1ページをめくるのがもったいないくらい美しい絵と文に溢れてました。
短編で構成されており、戦争と平和を考えさせられる(トロイメライ)、猫と少女の物語(桜の木の下で)、お雛様が動く(秋の祭り)3本立て。
私は秋の祭りが日本昔ばなしみたいで好きです。
文章のスペースもげみさんのイラストで飾られ、小説というよりは絵本のように綺麗です
挿絵も1ページめくるごとに描かれており、物語の想像力を引き立ててくれます
ところで、題となったトロイメライの意味が気になりました
辞書で見ると、夢や夢想という意味ですが
作中ではトロイメライという曲を弾いて聞かせるという表現が出てくるので
シューマン作曲の子供の情景の中のひとつトロイメライという解釈が正しいのでは?と思います
wikiによると、この子供の情景は「子供心を描いた、大人のための作品」らしいです
まさにこの作品の内容としてふさわしくぴったりだと思いました
子供心を忘れずに思い出させてくれるそんな素敵な作品でした