広く浅く

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本の感想。ジャンルは文芸・ファンタジー・SF・ミステリ。ほのぼの系が好き

2021-06-24から1日間の記事一覧

光君の幕引き(幻 源氏物語 中 角田光代訳)

あらすじ 年が明けても光君の悲しみは癒えなかった紫の上との思い出を振り返ったり気心の知れた女房たちを呼んで話したりしているが親しい人以外には会おうとしない夕霧でさえも御簾越しに会う明石の中宮の息子三の宮(匂宮)だけは光君のそばにいる亡くなる前…

紫の上の最期(御法 源氏物語 中 角田光代訳)

あらすじ 紫の上は昔患った大病の後、これといった原因もないけれどひどく弱ってしまう回復の見込みもなく、ますます衰弱していってしまう光君も限りなく心を痛めている紫の上は出家したいとかねてから考えて光君にも言っているが頑として許そうとしない自身…

一条宮への恋(夕霧 源氏物語 中 角田光代訳)

あらすじ 一条宮(落葉の宮・女二の宮)のことを諦めきれない夕霧一条御息所の具合が芳しくないので、比叡山麓近くの小野というあたりの別荘に移ることになった一条宮も一緒に移り住んでいる頻繁に御息所と手紙のやり取りをしているため、北の方(雲居雁)も感づ…

鳴き声に例えた想い(鈴虫 源氏物語 中 角田光代訳)

あらすじ 尼君(女三の宮)が持仏を作り、その開眼供養をすることになった光君や紫の上の力を借りて準備し万事滞りなく行われた尼宮は相続した三条の宮邸に住むことになる光君は宮邸を出家の日々にふさわしく整えたお世話をする女房たちも我も我もと続いて出家…

柏木が残したもの(横笛 源氏物語 中 角田光代訳)

あらすじ 柏木があっけなく亡くなってはや1年が過ぎた一周忌に光君は黄金百両を柏木の父に進呈した夕霧も多くの供養をし、自身でも心をこめて法要を取り仕切っている 朱雀院が寺のそばの林で取れた筍や山の芋を尼宮(女三の宮)に送ったそれを若君が齧っては放…

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