広く浅く

広く浅く

本の感想。ジャンルは文芸・ファンタジー・SF・ミステリ。ほのぼの系が好き

一条宮への恋(夕霧 源氏物語 中 角田光代訳)

あらすじ

一条宮(落葉の宮・女二の宮)のことを諦めきれない夕霧
一条御息所の具合が芳しくないので、比叡山麓近くの小野というあたりの別荘に移ることになった
一条宮も一緒に移り住んでいる
頻繁に御息所と手紙のやり取りをしているため、北の方(雲居雁)も感づいている
8月半ばの頃、御息所の具合も気になるし、野辺の景色もうつくしい時期なのでお見舞いに行くことにする
何年にもわたり幾度と訪問しているのにつれない態度の宮
女慣れしてなくてあなたに笑われていないかと思うといたたまれない
こんなに生真面目に生きてきた男はいませんよと夕霧
母の介抱で、自身もひどく気落ちしていると宮
宮が明るくあることで御息所の気持ちも心強くなりますよ。私がこうして来るのも母のためだけではなく
宮への長年の気持ちの積り重なりを気づいてくれないのは、不本意に思いますと夕霧
霧が辺りに立ち込めて帰ることも出来ずに居て
ついに気持ちを打ち明ける
薄々気づいてはいたけれど、面倒なことになったと返事をせずにいる
夕霧は二度とこういった機会もないだろうと、泊まることにした
そうして機会を伺って、女房が御簾に入る時を見計らって一緒に入り込んでしまう


感想

なんだろう、源氏物語で相手方が好きですんなり夫婦になったエピソード少なくない?
いつも女側が嫌がってる気がする。
時代ゆえ?身分ゆえ?
にしても夕霧子沢山だね。大所帯だわ

 

ゴーイングマイウェイがこの時代の主流だったのかしら
だとしたら光君の相手の気持ちに寄り添って近づくやり方は珍しかったのかな?

 

やっぱ、浮気になるのかな
この時代も
雲居雁嫉妬してるし、怒って実家帰っちゃうし
紫の上も女三の宮が嫁いできたとき、自分の行く末心配してたし
一夫多妻制だけど、それで夫が妻何人もいてもへっちゃらよ、常識よ
とはならなかったんだね

 

雲居雁が方違と称して実家帰る

方違とは

陰陽道 (おんようどう) で、外出するときに天一神 (なかがみ) ・金神 (こんじん) などのいる方角を凶として避け、前夜、他の方角で一泊してから目的地に行くこと。平安時代に盛んに行われた。たがえ。かたたがい。 デジタル大辞林より

 

ふむふむ
方角が悪いから、いい方角でリセットするのね
へぇー

注目記事