広く浅く

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本の感想。ジャンルは文芸・ファンタジー・SF・ミステリ。ほのぼの系が好き

元気な74歳(マジカルグランマ 柚木麻子)

マジカルグランマ

マジカルグランマ 柚木麻子

 

ステレオタイプのおばあちゃんとして演じることを求められた女性の話

 

あらすじ

74歳柏葉正子。携帯会社のCMで一躍有名人となったが、夫が死に家庭内別居していたことが知られ、年齢も詐称していたことが取り沙汰されると正子は芸能プロダクションをやめざるを得なかった。

そんな正子の元へ、夫の浜田壮太郎から聞いて頼ってきたという田村杏奈が家へ転がり込んできた。

いわく、困った時は家に来て頼ってくれたらいいと生前壮太郎から言われていたのだという。

行くところもなく困っているという杏奈を前にして、息子の孝宏が追い返すのもかわいそうだからと、一泊泊めてあげることにした。

ところが翌日記者たちが家に押し寄せ、正子と壮太郎の夫婦仲や正子の年齢詐称について問いただそうとやって来ていた。

そこを杏奈の機転で抜け出し、ご近所の野口にも助けてもらって事なきを得る。このことで杏奈を信頼した正子はしばらく居てもいいと提案するのだった。

 

===

感想

元気な74歳だなーと言うのが一番の印象かな

 

74歳にして稼ごうと友人に相談したところ、芸能界への再デビューを勧められ

白髪にメガネ、おばあさんらしい服装をしたところ、次々とオファーが

その中で携帯会社のCMに出演したことで一躍有名人に

夫とは家庭内別居をしていて、ここ数年口も聞いていない状態だった

ところが、夫は真逆のことを世間に言いふらしていて仲睦まじい様子を発信していたという

夫が亡くなって、土地を売却してこじんまりとしたところで暮らそうとしたが、更地にするのに一千万かかると言われ、とりあえず家にあるものをメルカリで売って費用を稼いだ

 

杏奈の存在があったとは言え、メルカリにYouTubeに検索にと最新技術を使いこなしている正子

おまけに自宅をお化け屋敷にしてお客を呼ぼうと自らおばけの役になったりと、精力的に動く

 

そのやる気は一体どこからくるんだろうか

自らが目立ちたい、褒められたいと欲求はあるとはいえ

バイタリティが強い

 

でもま、タイトルのマジカルグランマが差別的表現からきているとは思わなかった。

確かに思い込みとかあると思う、イメージが。

おばあちゃんと言えばこういう発言をして、こうゆう格好でみたいな

それを払拭したい正子の気持ち。

最後の最後まで元気百倍でなんか笑えた。

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