広く浅く

広く浅く

本の感想。ジャンルは文芸・ファンタジー・SF・ミステリ。ほのぼの系が好き

わずかに見えた姫君は(蛍 源氏物語 中 角田光代訳)

あらすじ

今は太政大臣として仕えてる身分なので、光君を頼りにしている女君たちはなんの不安もなく申し分ない日々を送っている
玉鬘だけは思いもしなかった気苦労が増えて、どうしたらよいか思い悩んでいるようだ
あの大夫監とは比べ物にはならないが、姫君は光君のことを誰にも相談せずにいる
光君も一旦思いを打ち明けてしまってからは、ひと目をしのんでただならぬ思いを打ち明ける
姫君は心苦しくなりながら、すげなくするのもはばかられる相手なので気がつかないふりをしている

光君の弟・蛍宮が真剣に恋文を送ってくる
そんな蛍君をみて、返事をしなさいと姫君にいうが書かない
なので女房に返事を書かせて蛍君を呼び出す
恥ずかしがって姿を見せない姫君に光君は叱咤する
が姫君はどうしていいかわからないので、几帳のそばで横になっていた
そこへ光君が隠していた蛍を放ち姫君の姿を映し出す
蛍君はその姿を目の当たりにし心に深く刻まれるのであった

 

感想

なんだろうねぇ
人の恋路を弄んでいるかのような光君
玉鬘も困るよねぇ
自分を好いてるはずなのに、他人をおすすめさせられては
蛍君も玉鬘の姿を見て忘れられなくなったみたいだし
引っ掻き回してどうする

光君が物語についてあまり良く思っていない風に語るのも新鮮
紫式部は光君にこういう事言わせて、自分は源氏物語を書いて
どういう心境だったのかな?

そしてとうとう右大臣が夢占いで誰か養女にした人をあたってみろ
と言われてる
そろそろ光君が玉鬘を養ってることに気付くのかな?

注目記事