あらすじ
光君が亡くなった後、今の帝と明石の中宮のあいだに産まれた三の宮(匂宮)と女三の宮の産んだ若君(薫)、それぞれが気高くうつくしいと評判であった。
若君は光君の血筋もあるが、光君が若い頃より評判もいい。
光君亡き後六条院に住んでいた女君たちは、それそれ終の住処となる住まいに移っていった。
しかし夕霧は、亡き人がいなくなった後も六条院をさびれさせないため人影をたやすことないようにしたいと言う。そして六条院の東の町に落葉の宮を住まわせて、雲居雁の住む三条院と15日ずつ通っている。
薫の元服の儀も冷泉院で行われた。秋に右近中将となる。
三の宮はひたすら仏道の修行を静かに続けていて、所在ない日々を送っている。
若君はそんな母宮を訪れたいが、東宮たちが若君を気に入って遊びにさそうので中々会いに行けず、この身を二つにしたいと思う。
そして自分の出生をうすらうすら気づいてはいるが、誰かに確認するにも聞ける人がいないので心に引っかかっている。
母宮のことも仏道にはげんでいる姿を見ているが今生では極楽浄土に行けそうもないので、母宮の仏道修行を助けて来世だけでもしあわせになって欲しいと思っている。
柏木のことも煩悩を断ち切れずに成仏できないのではと思っている。
若君はなんともいえずいい香りがする持ち主で、何もつけてなくても若君と分かる香りがするのであった。
それに対抗して匂宮はあらゆる香を薫きしめ、朝夕の仕事として調合している。
匂宮と若君は世間では匂う兵部卿、薫る中将と噂されていた。
感想
次世代の物語がはじまりました
てっきり源氏物語は全て光君の物語だと読む前は思ってたから驚いたものです
で、薫と匂宮。ライバル、好敵手。まだそんなところにはいってないけど
今後が楽しみな二人
いい匂いのする薫、どんな匂いがするか嗅いでみたいものです